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2018年1月23日 (火)

愛猫が乳がんに罹った話 その2【診察】

みなさん、こんにちは!
前回はママの乳首付近に粟粒大のしこり
見付けたところまでお話をしました。


えっと、ママは人間ではなく猫です。
猫の乳がんのお話で、
人間の乳がんとはかなり事情が異なりますので、
あらかじめご了承下さい。



では、早速、続きをお話ししたいと思います。



朝になり、出社するために起きた夫に、
昨晩のことをすべて話しました。
夫は医療関係の仕事をしているので
私よりはがんに関する知識を多く持っているのですが、
それもあくまでも人間のがんに関する知識であって、
猫のがんについての知識ではありません。



猫たちを愛している夫は当然のことながらとても不安そうな顔をして、
私に、ママを病院に連れて行くよう頼みました。
私の仕事は結構融通が利くので、
急に猫を病院に連れて行くことが可能なのです。



朝一番にママを車に乗せて病院に行きました。
行ったのは行きつけの病院です。
獣医師が3人いる病院で、
看護師も数人いる、小さいながらも親切な病院です。
車で10分程度だし、数年前からうちの猫は全員こちらにお世話になっていました。



診察してくれたのは院長先生でした。
院長でありながら偉ぶった態度を見せないところを
私はとても気に入っていました。
いつも説明も丁寧で、
複数の可能性を提示しつつ、
なぜ今回はある一つの可能性を最有力視するのか、
きちんと説明をしてくれるのです。
現時点で分からないことはちゃんと「分からない」と
言ってくれるところも、信頼に足る先生と思わせてくれる要因です。
我が家では、
親愛の情を込めて「ヒゲ」と読んでいました。
初めて会ったときに、口元にゆたかなヒゲをたくわえていたからです。



正直、ヒゲに診てもらうまでは、
「アハハハ、これニキビか何かだよー」
そういってくれることを期待していました。
私は過剰に心配しすぎる傾向があるので、
今回もそうだろうと、
ママと二人でゲラゲラ笑いながら帰ることになるんだろうと、
そう思っていました。



でも、違いました。
ママの乳首の付近に粟粒大のしこりがあると言ったところ、
ヒゲの表情が曇りました。


ああ、そうか。
私の人生はいつも期待を裏切られてきたんだった、
こうなるといいなと思ったことは、たいてい実現しないんだった、
その瞬間そう思いました。



ヒゲは、
乳がん(悪性乳腺腫瘍)である可能性が高いこと、
手術前の病理検査は不可能で、
切除した患部から採った細胞を病理に回すしかないこと、
とりあえず今回しこりのある側の乳腺を切除したら、
体が回復するのを待ってもう一方も切除することを
丁寧に、静かに説明してくれました。



そして、脇の下からお腹までかなり広い範囲を切ることになると言いました。
そう、人間の乳房は基本的に2つですが、
猫の乳房は8つもあります。
※個体によって数が違うようで、6〜12個らしいですね。
 私の経験上は、8つの猫が多い気がします。

ですから、

Img_2668

必然的に人間よりも猫の方が切除する範囲が広くなるのです。
※絵はあくまでも参考程度に見て下さい。素人が描いたものです。



ヒゲが今回しこりのできた左側だけでなく右側も切除すると言ったのは、
乳腺主要は再発率が高いからです。
つまり、どうせ再発するなら前もって取っておこうよ、ということで、
何そのアンジェリーナ・ジョリーみたいな話・・・・・・と
思わずにいられませんでした。



こんなに小さいからだで2回も大手術するなんて、
ママは耐えられるのだろうか。
まだ若いとは言え、もうシニアです。
手術が負担になって寿命を縮めたりはしないだろうか、
頭の中に不安の雲がどんどん広がっていきます。



さらにヒゲがボソリと言いました。


「やっぱり、子どもとか産むと、こういうの出来て来ちゃうんだねえ・・・・・・」


そう、
メス猫の乳腺腫瘍の発症率は、
それまでに発情した回数に大きく関連があると言われています。
発情を経験した回数が少なければ発症率も低く、
回数が多ければ発症率も高くなる。
ママはフクちゃんを産んだ後に前の飼い主に捨てられ、
その後は路上で暮らしていました。


ママに初めて会ってから保護するまで、
私は1年以上掛かってしまいました。
もし、初めて会ったときにすぐに保護して避妊手術をしていたら、
発情する回数を抑えられていたら、
乳腺腫瘍を発症することはなかったのかもしれない、
私はすぐに保護できなかった自分を悔やみました。
悔やみ、そしてママに申し訳なく思いました。



ヒゲは手術は一回につき10万円程度であることを告げ、
手術日程を確認するために診察室を後にしました。
残されたのは、私とママと、男性の看護師です。
この看護師は、人間にはあまり愛想はないけれど、
患畜にはとてもやさしい男性です。
いつも診察中やさしく猫たちの背中を撫でてくれます。
我が家では、この男性を愛情を込めて「ハゲ」と呼んでいました。
全然禿げていないのですが、
初めて会ったときに頭を丸刈りにしていたからです。



その場の間のもたなさに耐えきれなくなった私は、
ハゲに
「いやあ、なんか大変なことになっちゃって、えへへ」
と話し掛けました。
ハゲは何も言わず、
ただ困った顔で私の方を見ただけでした。
その顔が
「かわいそうに、お前の猫、もうすぐ死ぬのな」
と言っているように思えて、
私はただ黙るしかありませんでした。



結局手術の予約が取れたのは10日ほど先でした。
お会計をしてママと車に乗り込むまでは何とか耐えていましたが、
車に乗って走り出した瞬間、
涙がボロボロこぼれ始めました。



私は、泣きながら帰りました。
ママとゲラゲラ笑いながら帰るはずだった道を、
ボロボロ大粒の涙を流しながら帰りました。
家に着いてからは、
ママを抱きしめて泣き、ママの毛皮を濡らしました。
フクちゃんの顔を見て泣き、そして謝りました。



夫が帰ってきてからは夫の前で泣き、
何とか自分が代わってあげられないものかと願いました。
人間ならば、まだ乳がんの治療法が確立している、
人間の乳がんの方が生存率が高いのだから、
ママの乳がんを私に移してくれ、
そう神様に願いました。
せめてあと5年、いや、3年は生きていて欲しい。
死ぬにはまだ早すぎる、
ママはまだこんなに若くてかわいいのに。



その日は本当に人生が終わったような、
そんな一日でした。



今日はここで終わります。
次回は、私が絶望から立ち上がる様子をお伝えしたいと思います。
ご精読、ありがとうございました!

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