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2018年1月

2018年1月23日 (火)

愛猫が乳がんに罹った話 その3【お前を死なせはせぬ】

みなさん、こんにちは。



前回までに、
愛猫・ママの乳首付近にしこりをみつけたこと、
そして、病院に連れて行ったところ、
不安が的中し、
悪性乳腺腫瘍として手術の予約をとったことを
お話しいたしました。

私は数年前のこの一件を改めてブログにまとめているのは、
猫の乳がんについてもっと多くの人に知ってほしいからです。
ママの乳がんが分かって、
私はインターネット上の情報をかき集めました。
特にお世話になったのは、
2ちゃんの「猫の乳腺腫瘍」スレでした。
今は5ちゃんになっちゃったんですってね。時代が変わった感じがします。昔はよく入り浸ってたなあ・・・・・・(´ω`)



ですが、
改めて振り返ると、
本当に私の欲しかった情報のすべてがインターネット上にあったわけではないし、
インターネット上の情報をすべて信じていたら、
間違った方向に進んでいたかもしれない、
そう思うこともあるのです。



もちろん、
ママのケースはあくまでもママのケースであって、
すべての症例に当てはまるわけではありません。
ですが、
この先愛猫が乳がんに罹って絶望に襲われた方にとって、
一つでも多くのケースが目に入ればそれは有益なことであろうし、
治療法を決める上で一つの指針になる可能性もあるだろうと思うのです。



私は根っからの文系人間で、
医療の専門家ではありません。
ですから、あくまでも素人の体験談としてお読みいただきたいのですが、
自分の人生において、
死ぬほど頑張った経験のうちの一つ
でもありますので、
素人ながら自信を持って書いているという点は強調したいと思います。

ママの手術が決まった後、
私もただ泣いて暮らしていたわけではありません。
とにかく情報を集めようとパソコンに向かっていました。
乳がん発覚後3年、4年と生きている猫について書いたブログは、
何度も何度も何度も何度も読みました。
一方で、再発を繰り返し、他の臓器に転移し、最終的には手術ができなくなり、
命を落としてしまった猫の話を読んで、
この世の終わりを感じることもありました。



が、次第にある疑問を感じるようになりました。
そもそも、
転移するケースとしないケースの差はなんなんだ?



これは素人ながらの疑問といってもいいのかもしれません。
素朴に、疑問に感じたのです。
ママの乳がんは最初期で発見できたと言っていいと思います。
米粒大、数センチ大で見つかるケースも多いのですが、
ママの場合は米にも満たない粟サイズです。
栗じゃないです、粟です。
我ながらよく見付けたなあと感心する大きさです。
この段階で他臓器への転移は恐らくないだろう、
希望的観測ではありますが、そう思うことが出来ていました。
ならば、
それほど心配する必要はないのではないか。
恐いのは、今後再発するかどうかです。
再発して転移したら命の危険に繋がりかねません。
2ちゃんを読んでいると、
手術の直後にまたしこりを見付けたと書いている人もいます。
そんなに早いの・・・・・・・????



素人は考えました。
今、ママにできることは、
いま現在のがんをしっかり取ってしまうことではないか。
すぐに再発したとか言ってるけれど、
それはそもそも、ちゃんと取り切れてなかっただけじゃないか?
部位的に取り切れなかったのならば仕方がない、
でも、取り切れるのに取り切れないのは、
それは結局、執刀する医師の技量の問題ではないか・・・・・・?

ヒゲを疑うわけではありませんが、失敗は許されません。
失敗したらママは死ぬのです。
一度で完璧な手術を受けさせたい、
私はこう考えるようになりました。
そのために、
まず私はヒゲが何の専門医なのかを調べました。



獣医といったら何でも治せるような勘違いをしている方もいますが、
人間の医者と同じです。
大学時代に何を専攻していたのか、どの研究室に入っていたのかで、
専門分野に分かれます。
小児科医に心臓外科手術を頼むのがリスキーなのと一緒で、
猫のがんの外科手術を専門外の医者に頼むのは、
最良の医療をママに与えているとは言い難いのです。



ヒゲ、ごめん、
そう思いながら、私はヒゲが公にしている論文を探しました。
使ったのはCiNiiです。
ヒゲの名前をフルネームで入れて論文検索したらあっさりとヒットしました。
どうやらヒゲは、
豚などの家畜の研究をしていたようです。
猫では・・・・・・ない。
がんでも・・・・・・・・・ない!



ヒゲ、ごめん。
これはちょっとママのことは任せられない。
ただの下痢とか風邪とか、
そういうのはヒゲに任せられる。
でも、今回ばっかりはダメなんや、ヒゲ!
ブラックジャック・・・・・・
獣医のブラックジャックはどこにいるんだ!



そこで、
日本獣医がん学会のHPを見てみました。
すると、
学会の腫瘍科認定医というのがあるじゃないですか!
ほほほほおおおおおお?!
しかも、
認定医には2種類あって、
「腫瘍診療のための専門知識および一般臨床知識を有する」認定医Ⅱ種と、
「腫瘍診療の専門知識および一般臨床知識を有し、且つ実践的に診断・治療を行う能力を備える」認定医Ⅰ種!



これは、認定医Ⅰ種に診てもらうしかないでしょう!
ですが、
認定医Ⅰ種の数は少なく、
当時全国で40名程度しかいなかったように思います。
現在でも42名しかいません。



どんなに遠くても、ママを診てもらおう、
そう思って、認定医のリストを見たところ、
何という不幸中の幸い、
家から車で30分ほどの動物病院に認定医Ⅰ種がいるではないですか!



ふほおおおおおおおおおおおおおおおおお! 神様サンキュー!
私はさっそく夫とママを連れていくことにしました。
たしか、翌日が土曜日で、夫も仕事が休みだったのです。
その時私は、
一筋の光明を見付けたような、そんな気持ちでした。
ママ、お前を死なせはしない。
お前が死ぬということは、私にとって精神的な死を意味している。
だから、
絶対に死なせはしないし、出来ることは何でもしてやる、
そう強く誓っていました。



今回はここまでです。
次回は認定医Ⅰ種の先生に診察して貰った様子をお伝えします。

愛猫が乳がんに罹った話 その2【診察】

みなさん、こんにちは!
前回はママの乳首付近に粟粒大のしこり
見付けたところまでお話をしました。


えっと、ママは人間ではなく猫です。
猫の乳がんのお話で、
人間の乳がんとはかなり事情が異なりますので、
あらかじめご了承下さい。



では、早速、続きをお話ししたいと思います。



朝になり、出社するために起きた夫に、
昨晩のことをすべて話しました。
夫は医療関係の仕事をしているので
私よりはがんに関する知識を多く持っているのですが、
それもあくまでも人間のがんに関する知識であって、
猫のがんについての知識ではありません。



猫たちを愛している夫は当然のことながらとても不安そうな顔をして、
私に、ママを病院に連れて行くよう頼みました。
私の仕事は結構融通が利くので、
急に猫を病院に連れて行くことが可能なのです。



朝一番にママを車に乗せて病院に行きました。
行ったのは行きつけの病院です。
獣医師が3人いる病院で、
看護師も数人いる、小さいながらも親切な病院です。
車で10分程度だし、数年前からうちの猫は全員こちらにお世話になっていました。



診察してくれたのは院長先生でした。
院長でありながら偉ぶった態度を見せないところを
私はとても気に入っていました。
いつも説明も丁寧で、
複数の可能性を提示しつつ、
なぜ今回はある一つの可能性を最有力視するのか、
きちんと説明をしてくれるのです。
現時点で分からないことはちゃんと「分からない」と
言ってくれるところも、信頼に足る先生と思わせてくれる要因です。
我が家では、
親愛の情を込めて「ヒゲ」と読んでいました。
初めて会ったときに、口元にゆたかなヒゲをたくわえていたからです。



正直、ヒゲに診てもらうまでは、
「アハハハ、これニキビか何かだよー」
そういってくれることを期待していました。
私は過剰に心配しすぎる傾向があるので、
今回もそうだろうと、
ママと二人でゲラゲラ笑いながら帰ることになるんだろうと、
そう思っていました。



でも、違いました。
ママの乳首の付近に粟粒大のしこりがあると言ったところ、
ヒゲの表情が曇りました。


ああ、そうか。
私の人生はいつも期待を裏切られてきたんだった、
こうなるといいなと思ったことは、たいてい実現しないんだった、
その瞬間そう思いました。



ヒゲは、
乳がん(悪性乳腺腫瘍)である可能性が高いこと、
手術前の病理検査は不可能で、
切除した患部から採った細胞を病理に回すしかないこと、
とりあえず今回しこりのある側の乳腺を切除したら、
体が回復するのを待ってもう一方も切除することを
丁寧に、静かに説明してくれました。



そして、脇の下からお腹までかなり広い範囲を切ることになると言いました。
そう、人間の乳房は基本的に2つですが、
猫の乳房は8つもあります。
※個体によって数が違うようで、6〜12個らしいですね。
 私の経験上は、8つの猫が多い気がします。

ですから、

Img_2668

必然的に人間よりも猫の方が切除する範囲が広くなるのです。
※絵はあくまでも参考程度に見て下さい。素人が描いたものです。



ヒゲが今回しこりのできた左側だけでなく右側も切除すると言ったのは、
乳腺主要は再発率が高いからです。
つまり、どうせ再発するなら前もって取っておこうよ、ということで、
何そのアンジェリーナ・ジョリーみたいな話・・・・・・と
思わずにいられませんでした。



こんなに小さいからだで2回も大手術するなんて、
ママは耐えられるのだろうか。
まだ若いとは言え、もうシニアです。
手術が負担になって寿命を縮めたりはしないだろうか、
頭の中に不安の雲がどんどん広がっていきます。



さらにヒゲがボソリと言いました。


「やっぱり、子どもとか産むと、こういうの出来て来ちゃうんだねえ・・・・・・」


そう、
メス猫の乳腺腫瘍の発症率は、
それまでに発情した回数に大きく関連があると言われています。
発情を経験した回数が少なければ発症率も低く、
回数が多ければ発症率も高くなる。
ママはフクちゃんを産んだ後に前の飼い主に捨てられ、
その後は路上で暮らしていました。


ママに初めて会ってから保護するまで、
私は1年以上掛かってしまいました。
もし、初めて会ったときにすぐに保護して避妊手術をしていたら、
発情する回数を抑えられていたら、
乳腺腫瘍を発症することはなかったのかもしれない、
私はすぐに保護できなかった自分を悔やみました。
悔やみ、そしてママに申し訳なく思いました。



ヒゲは手術は一回につき10万円程度であることを告げ、
手術日程を確認するために診察室を後にしました。
残されたのは、私とママと、男性の看護師です。
この看護師は、人間にはあまり愛想はないけれど、
患畜にはとてもやさしい男性です。
いつも診察中やさしく猫たちの背中を撫でてくれます。
我が家では、この男性を愛情を込めて「ハゲ」と呼んでいました。
全然禿げていないのですが、
初めて会ったときに頭を丸刈りにしていたからです。



その場の間のもたなさに耐えきれなくなった私は、
ハゲに
「いやあ、なんか大変なことになっちゃって、えへへ」
と話し掛けました。
ハゲは何も言わず、
ただ困った顔で私の方を見ただけでした。
その顔が
「かわいそうに、お前の猫、もうすぐ死ぬのな」
と言っているように思えて、
私はただ黙るしかありませんでした。



結局手術の予約が取れたのは10日ほど先でした。
お会計をしてママと車に乗り込むまでは何とか耐えていましたが、
車に乗って走り出した瞬間、
涙がボロボロこぼれ始めました。



私は、泣きながら帰りました。
ママとゲラゲラ笑いながら帰るはずだった道を、
ボロボロ大粒の涙を流しながら帰りました。
家に着いてからは、
ママを抱きしめて泣き、ママの毛皮を濡らしました。
フクちゃんの顔を見て泣き、そして謝りました。



夫が帰ってきてからは夫の前で泣き、
何とか自分が代わってあげられないものかと願いました。
人間ならば、まだ乳がんの治療法が確立している、
人間の乳がんの方が生存率が高いのだから、
ママの乳がんを私に移してくれ、
そう神様に願いました。
せめてあと5年、いや、3年は生きていて欲しい。
死ぬにはまだ早すぎる、
ママはまだこんなに若くてかわいいのに。



その日は本当に人生が終わったような、
そんな一日でした。



今日はここで終わります。
次回は、私が絶望から立ち上がる様子をお伝えしたいと思います。
ご精読、ありがとうございました!

2018年1月21日 (日)

愛猫が乳がんに罹った話 その1【発見】

大変ご無沙汰しています。
元迷い猫捜索応援団の元管理人1号です。


余りに久しぶりにブログを書くので、
どういうテンションで書いていいのか、さっぱり分かりません。
私、どんなキャラでしたっけ?



フォントの色を変えるHTMLタグも忘れてるし、
記事を一つ仕上げるのにかなり時間が掛かりそうです('A`)
でも、ずっと書きたかった記事、
みなさんにどうしても伝えたかったことがあるので、
時間をかけてでも、仕上げようと思います。



私は相変わらず、猫たちと楽しく、騒がしく暮らしています。
が、
もしかしたら
この幸せが途切れてしまっていたかもしれない事件が、
数年前にありました。
そして、この事件を通じて
色々学んだことがあるので、
誰かの役に立てればと思い、
記事にまとめることにしました。



タイトルからお察しいただけているとは思いますが、
愛猫のうちの一匹が、
乳がんであることが分かったのです。
その猫とは、
私の一番の親友である、
“ママ”ことサチです。

Img_2185

今回はまず、
乳がんが発覚した経緯をお話ししたいと思います。



2015年の5月のことでした。
その夜は何だか寝付けず、
ベッドに入ったものの寝返りばかり打っていました。


いつものようにママは私の枕の上に寝ていました。
ママの体に顔をうずめて、
その甘い匂いを嗅ぎながら眠るのが私の毎日の習慣でした。


ママの方を見ると、少し暑いのか、
足を広げ、お腹を見せて寝ています。
お腹にはかわいい乳首が見えています。
私はママを一番の親友であると同時に、
本当の母親だと思っているので
(注:私を生んだ母親はいまだ存命しております)
たまに感情がものすごく高ぶって、
ママの乳首に吸い付いてしまうことがあります。
経産婦であるママの乳首が少し大きめであるのも、
私の感情を高ぶらせます。
これ、猫っていう前提がなかったら、
単なるド変態の日記ですね・・・・




その夜も、
私の感情は抑えようもなく高まり、
丑三つ時に乳首に吸い付きました。
どうしよう、気分がエロ小説家ですよ、もう。



そのとき、
何か違和感を覚えました。


あれ・・・・なんだこれ


ママのかわいい乳首の横に、
何か小さい、プツッとしたものがあるんです。


大きさで言えば、粟粒程度です。
米粒にも満たない、ものすごく小さなプツッとしたもの。
見た目では分かりません。
触ると、何かがあるのです。
まだ皮膚の表面に出て来ていないニキビのような、
皮膚の内側にある何か。



何だかすごい不安感に襲われ、
私はベッドから出て、パソコンに向かいました。


まさかな・・・・・・


そう思いながらも、検索ワードは「猫 乳がん」でした。



それまで猫の乳がんについての知識は皆無でしたが、
調べて分かったのは、

①乳首付近の米粒大程度のしこりは乳がん(=腫瘍)のことが多い


②猫の腫瘍はほぼ悪性


③手術で切除しても再発を繰り返す


④再発だけでなく転移もして、肺や脳に転移したら手術は不可能


⑤乳がんに罹った場合の余命は短く、数ヶ月から数年程度

注:すべてが間違いない医学的根拠のある情報とは限りません。
私がインターネットの玉石混淆の情報から集めた情報で、
中には眉唾物の情報もあったかとは思います。




色々情報を集めながら、どんどん背筋が寒くなっていきました。



え、ママ、死ぬん・・・・・・?



調べながらも、いやいやママのは単なるニキビだろ?
そう思いたくて、何度もママの乳首を確認しに行きました。
でも、
愛猫が乳がんになった方のブログ等々を読むと、
どうにも症状が似すぎている。



お恥ずかしい話ですが、
私はママに精神的に完全に依拠しているので、
ママがいない人生というものがまったく想像できません。
もちろん、ママは私よりも先に死にます。
いつかは死にます。
が、
その当時、ママはまだ10歳でした。
ママは大人になってから保護した子なので、
年齢はあくまでも推定です。
もしかしたらあと1歳上かもしれません。
にしても、
ママと死はあまりにかけ離れていました。



ママにはフクちゃんという娘がいます。

Img_2602



そうです、迷い猫捜索応援団を創設するきっかけになった、
私が迷子にさせてしまったフクちゃんです。



フクちゃんは臆病者で、
ママがいないと何もできません。
病院に行くのも、ママの付き添いがないと行けません。


ママがいなくなったら、フクちゃんどうするの・・・・・・?


ものすごい不安に駆られながら、
私は朝になったら病院にママを連れて行く決意をしました。



今回はここまでです。
現在、元迷い猫捜索応援団のTwitterアカウントは放置状態で、
Twitterで話し掛けていただいてもお返事はできません。
が、
すべての猫を愛する人のため、
この記事の拡散にご協力いただければと思います。

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